gt-24o’s blog

教員として働きながら、学習・交流団体「教師塾」を主宰しています。わかるとできるの違いに注意しながら、思慮深く、大胆に書きます。

授業フリップ part3

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どちらのせいにもしない授業を目指す。

教員がどれだけ良い(と教員が思っている)レクチャーをしても、そのレクチャーが学習者全員の理解につながらないこともある。

ましてや、一度の素晴らしいレクチャーで技術や知識が定着することも少ない。

もちろん、教員側はあきらめていけない。

けれども、自分が完璧だと思っているレクチャーだからといって、生徒を攻めるのは傲慢だ。

しかし、一斉講義をする時間が続けばその分、生徒の理解に差が出てくる。

知らず知らず、生徒を傷つけることもあるかもしれない。(ないかもしれない。)

 

生徒は自分が理解できないことを教員のせいにしない、

教員は生徒が理解できないことを生徒のせいにしない。

できる事を史上の価値にしない。

なにを、どこまで、どうやって、どれくらいまでできるようになるかは生徒が選んでよいのではないか。

生徒にしか決められないのではないかと思う。

教員はその相談や、現状を生徒の鏡となることくらいしかできないのではないかと思う。

 

果たして40人を相手にこの理想の授業を構築できるのだろうか。

とても楽しみだ。

授業フリップ part2

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スポーツを例にすれと、「わかる」と「できる」には目に見えて大きな違いがある。

例えば、ダンクシュートが「できる」と、ダンクシュートを「わかる」ことには大きな違いがある。

ボールを直接リングに叩き込むことは皆わかることだけど、みんなできるかは別である。

他のスポーツでも、自分の動きを動画を見ても、イメージした動きと実際の動きが違うことがあるだろう。動きにどんな改善をすれば良いかが、頭ではわかっていても、体が動かない(「できない」)こともあるだろう。

 

これは勉強においても同じように存在する。

「できる」という状態は、

Aという問題を、何のヒントもなくスラスラと止まらずにいつでも解ける状態とでも言えるだろう。

「わかる」という状態は、

Aという問題を先生や友人から説明されれば解ける。

が一例として挙げられる。

 

「わかる」ことと、「できる」ことには大きな壁がある。

これに気づくには手(カラダ)を動かすしかない。

勉強はスポーツ同様、アタマもカラダも動かしてやれると楽しさが増してくる。

授業フリップ

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今年度は工業科目である、「電気基礎」という教科をメインで担当しています。

この教科は理科と数学が混ざったような内容で、ある概念や学ぶ項目に対して計算問題が用意されているような形です。

年度始めの出校日に、年間の学習ペース、学習項目、評価方法、考査の出題範囲・出題比率、評価方法などを記載したレジュメ、学習の手引きやノートのまとめ方などの資料も渡しました。

これはコロナの影響に関係なく、昨年度から準備していたことです。

以下は、生徒に配布した学習の手引きの内容です。

目的

・自ら自然と学習できるようになる。

・学習内容を学習者それぞれが必要な情報に編集し、理解を深める能力をつける。

・学習を通して自らと向き合い、過去の自分をより成長しようとする姿勢をもつ。

・自ら身につけた能力を自然と他者のために使えるようになる(といいな・・・)。

 

学習を始める前に

・比較すべきは他人ではなく、過去の自分

→ 皆さんには自らを成長させよう・前に進もうとする力が備わっています。成績や順番に一喜一憂しすぎず、まずは昨日の自分を越えることに意識を向け、今できる努力をしてみましょう。

・学習はいつでも・どこでもできる

→ 自然とどの時間・どの場所でも学習をできたらどうですか?

「学習は大変なもの・努力はつらいもの。」からスタートせず、

「まずはやってみよう。いつなら、どこなら、出来るだろう?」と学習をおこなうことを前提に考えてみましょう。

 

学習のコツ

・学習は、入力→編集→(定着)→出力

入力:教科書を読む、ネットで調べるなどの活動から情報(知識)を取り入れること

編集:知識や情報が誰の・何のためなのかを判断して必要な情報を取捨選択すること

定着:いつでも問題が解け、いつでも自分の言葉やモノを使って説明ができる状態のこと

出力:表現ともいう。学校の場合はテストや発表などのこと

・出力から考える

学習を始めるときに、入力から始めると何が必要な知識なのかわからない。まずは出力(問題)がどんなものか見極めてから、入力をする必要があります。

(出力内容見極め)→入力→編集→(定着)→出力

・まずは自分で考えてみる

→問題は教科書を読めば解けるように工夫して作られてはいますが、わからないところもあるでしょう。その時は何がわからないのかを明確にして、先生やクラスメートに質問をしてみましょう。

・ノートの取り扱い

→授業では問題を解く時間が増えるでしょう。ノートを後から自分でみたときに、学習経過がわかるよう

なものにしたり、テスト勉強をしやすくしたり、さらには他人がみても情報価値のあるノートにしておくこ

ととよいでしょう。

 

基本的には学習の主導権を生徒に渡して、自習形式で生徒が学んでいきます。

私たちは教員は生徒の質問に適宜、答えていきます。

質問の中で学習内容に関することと、学習方法に関することがあります。

学習内容に関することは、何がわかっていないのかを共に探していけば、全てを解説などをして示さなくとも、遅かれ早かれ解けます。

それよりも大切なのは、生徒が自らと向き合い、どこでも自分で学習が進められるようになることです。

ですから、学習方法に関すること(心の持ちようや意識について)の質問が飛んできたり、生徒の学習姿勢を見ている中で気づいたことをフリップに書き残し、他のクラスや同じような質問が出てきた時に紹介できるようにしました。

そのフリップを紹介していきます。既に10枚程ありますが、1年でどれくらいになるか楽しみです。

 

今回のフリップは、「毎日でなく、今日やろう。」です。

毎日やろうとすると、

昨日できなかったことに今日後悔したり、明日やらないといけないことに今日、不安を感じたりしかねません。

毎日コツコツと学習を続けるコツは、”今日やる”以外にありません。

今日の連続は毎日なのですから。

明日(ある程度先の)やることを今日決める。

明日(未来)の自分に期待もしすぎない。

決めたことが出来たかどうかを、毎日振り返る。(出来たかどうかは別問題。これがなかなか出来ない。)それの繰り返し。

これは私自身も毎日、自分と向き合わなければ、生徒には毎日、自分の向き合うことがどういうことかを一緒に缶あげることが出来ません。

そう意味では、私も生徒も同じ学習者で、プレイヤーでなければいけませんね。

 

授業フリップシリーズもコツコツ書いていきます。

笑ってるから大丈夫

本日は面談の時間がありました。

距離を取りながら生徒と話しました。
「ご結婚されてますか?」と聞かれました。
どうみえる?と
と聞いたら、
「子ども2人くらいいそう。」
と言われました。
お父さんっぽいそうです。

 

その後、違う生徒が年齢を聞いてくれました。
29と答えたら、
お父さんっぽいと言った子が、お兄さんっぽいに訂正しました。

少し焦っているようでした。笑

私は笑っていましたがマスクがあるので、私がどんな感情か分かりにくかったのかも知れません。

失礼なことは言っていないので、大丈夫だと伝えました。

 

日常がかえってくるとか、かえってこないとか。色々あるでしょうが、楽しい一場面でした。

お金の使い方

私は誰にお金を払っているのかが、見えるところにお金を使いたい。

私は公務員で、仕事内容に対してお金がもらえるわけじゃない。

私の仕事でお金の交換を生んだり、お金の交換で貢献感が得られるのも少ない。

 

そうなると、もらい方でなく使い方が大切だと思う。

このビール一杯(いつもビールだ。)が注いでくれた人の生活の糧になるという実感がある方がいい。

 

お金と交換するものに、誰のどんな働きがあるのか?

この物を買うことで誰が支えられるのか?

そんなことを意識すると、お金とその対価以外のものが交換できると思う。