今年度は工業科目である、「電気基礎」という教科をメインで担当しています。
この教科は理科と数学が混ざったような内容で、ある概念や学ぶ項目に対して計算問題が用意されているような形です。
年度始めの出校日に、年間の学習ペース、学習項目、評価方法、考査の出題範囲・出題比率、評価方法などを記載したレジュメ、学習の手引きやノートのまとめ方などの資料も渡しました。
これはコロナの影響に関係なく、昨年度から準備していたことです。
以下は、生徒に配布した学習の手引きの内容です。
目的
・自ら自然と学習できるようになる。
・学習内容を学習者それぞれが必要な情報に編集し、理解を深める能力をつける。
・学習を通して自らと向き合い、過去の自分をより成長しようとする姿勢をもつ。
・自ら身につけた能力を自然と他者のために使えるようになる(といいな・・・)。
学習を始める前に
・比較すべきは他人ではなく、過去の自分
→ 皆さんには自らを成長させよう・前に進もうとする力が備わっています。成績や順番に一喜一憂しすぎず、まずは昨日の自分を越えることに意識を向け、今できる努力をしてみましょう。
・学習はいつでも・どこでもできる
→ 自然とどの時間・どの場所でも学習をできたらどうですか?
「学習は大変なもの・努力はつらいもの。」からスタートせず、
「まずはやってみよう。いつなら、どこなら、出来るだろう?」と学習をおこなうことを前提に考えてみましょう。
学習のコツ
・学習は、入力→編集→(定着)→出力
入力:教科書を読む、ネットで調べるなどの活動から情報(知識)を取り入れること
編集:知識や情報が誰の・何のためなのかを判断して必要な情報を取捨選択すること
定着:いつでも問題が解け、いつでも自分の言葉やモノを使って説明ができる状態のこと
出力:表現ともいう。学校の場合はテストや発表などのこと
・出力から考える
学習を始めるときに、入力から始めると何が必要な知識なのかわからない。まずは出力(問題)がどんなものか見極めてから、入力をする必要があります。
(出力内容見極め)→入力→編集→(定着)→出力
・まずは自分で考えてみる
→問題は教科書を読めば解けるように工夫して作られてはいますが、わからないところもあるでしょう。その時は何がわからないのかを明確にして、先生やクラスメートに質問をしてみましょう。
・ノートの取り扱い
→授業では問題を解く時間が増えるでしょう。ノートを後から自分でみたときに、学習経過がわかるよう
なものにしたり、テスト勉強をしやすくしたり、さらには他人がみても情報価値のあるノートにしておくこ
ととよいでしょう。
基本的には学習の主導権を生徒に渡して、自習形式で生徒が学んでいきます。
私たちは教員は生徒の質問に適宜、答えていきます。
質問の中で学習内容に関することと、学習方法に関することがあります。
学習内容に関することは、何がわかっていないのかを共に探していけば、全てを解説などをして示さなくとも、遅かれ早かれ解けます。
それよりも大切なのは、生徒が自らと向き合い、どこでも自分で学習が進められるようになることです。
ですから、学習方法に関すること(心の持ちようや意識について)の質問が飛んできたり、生徒の学習姿勢を見ている中で気づいたことをフリップに書き残し、他のクラスや同じような質問が出てきた時に紹介できるようにしました。
そのフリップを紹介していきます。既に10枚程ありますが、1年でどれくらいになるか楽しみです。
今回のフリップは、「毎日でなく、今日やろう。」です。
毎日やろうとすると、
昨日できなかったことに今日後悔したり、明日やらないといけないことに今日、不安を感じたりしかねません。
毎日コツコツと学習を続けるコツは、”今日やる”以外にありません。
今日の連続は毎日なのですから。
明日(ある程度先の)やることを今日決める。
明日(未来)の自分に期待もしすぎない。
決めたことが出来たかどうかを、毎日振り返る。(出来たかどうかは別問題。これがなかなか出来ない。)それの繰り返し。
これは私自身も毎日、自分と向き合わなければ、生徒には毎日、自分の向き合うことがどういうことかを一緒に缶あげることが出来ません。
そう意味では、私も生徒も同じ学習者で、プレイヤーでなければいけませんね。
授業フリップシリーズもコツコツ書いていきます。