2017-12-09 求めない 著:加島 祥造 ほんの 五分間、いや三分間でいい なにも「求めない」でいてごらん 為すことを無にして 全身を 頭の支配から解放してごらん できれば野原にあおむけにねころぶ。 できれば海に大の字に浮いてみる。 目は 浮き雲の動きを映すだけ、 耳はただ音を受け入れるだけ、 口は 息の出入りに任せている。 すると君は体が、 命のままに生きていることと知る 求めないで放っておいても 体はゆったりと生きていることと知る。 おわり