この本は、谷川俊太郎さんとある7名の対談記録。
対談に共通するのは、谷川さんが33の質問をすることだ。
7名がどんな人なのか興味を持ちながら読むとまた違うのかも。
引用するのは武満徹氏との対談なので紹介ページはこちらへ
(この紹介ページが適切かはあまりに気にせず・・・)
・この本を読むまでの経緯
この本を読みたいと思ったのは、ある人たちとの関係に行き詰まりを感じたからだ。
人と人の関係がベースにあれば、立場と立場の関係もスムーズにいくと私は思っている。
私が(人と人の関係で)対話をしたいと思っても、私の問いの意味や目的を考えられてしまうと情報交換をして終わってしまう。(相手が答えを探してしまう。)
(同じ空間にいなければならないという環境に問題があるのだが、解消されるのは先だろう。)
コミュニケーションに目的(情報交換など)を置かない、無目的な(言いたいことを言って言いたいことを言われる)コミュニケーションをするのに、私が毎回問いを考えるのにも限界があるなと。
それで、谷川俊太郎さんにお力を借りて、
無目的なコミュニケーションをするための関係を構築するための質問集めをしよう思い、読むに至った。
・対談の中で質問が決まっている
質問が決まっているので、質問に対する答え方、質問の意味の共有を行う場面がいくつかあった。論点がずれないようにするために大切なことだと思った。
以下は何だかココロにとまったところを引用します。
武満徹への33の質問
一九七四年三月九日 東京 渋谷 ジアンジアンにて
略
谷川 31 最も深い感謝の念を、どういう形で表現しますか?
武満 表現する。……もちろん、ありがとうございますって言うのと、……表現じゃなきゃダメなわけね。
谷川 表現しないっていう答えだってありうるよね、そりゃ。だまってるとかさ。
武満 最も深い感謝。……だまってるね。
33の質問の一つについてのやりとりです。
対談なので、前後のやりとりがあるわけなので、ここだけ切り取るのはどうかと思いましたが、詳しくは読んでみてください。笑
・最も深い感謝
私も最も深い感謝と言われて、言葉で表現するという答えは出てこなかった。
もちろん感謝の言葉にもする。
しかし、
言葉にすると、言葉になってしまう。
(そりゃそうだ。笑)
言葉以外の方法で感謝は常に伝え続けることができるような気がしている。
1日、1日。一回、一回のやりとりにそれは出てくる。
言葉では取り返せない。というような表現がしっくりくるかなと思う。
おわり
※ これらの質問をお借りして少しずつ、関係を築いていこうと思います。