世界レベルで見て、日本ほど便利で快適な国はないでしょう。快適という意味については、それぞれの価値観によって多少の幅があるかもしれませんが、物質的な面ではまずそう断言して構わないと思います。
では、考えてみてください。そんな便利と快適を支えている日本人あるいは日本社会の行動様式や思考方法は、いったいどんなものなのでしょうか?
それはズバリ、<任せて文句を言う>、そう<任せてブーたれる>態度です。
身近なところでは、電気やガス、水道などのライフライン、毎日の食べ物、テレビの番組、子どもの教育だってそうでしょう。蛇口をひねるだけでいつでも出てくる水道の水が、どこからどうやって送られてくるか考えている人は、日本ではほとんどいませんし、わが子のことも学校や塾に任せっぱなし。
中略
その一方、文句やクレームをつけることにも、熱心で、スーパーで買ったキャベツに青虫が入っていたといっては店にねじこみ、子供の成績が下がったといえば塾に文句をつけ、有権者の街灯インタビューを聞くと、「政府には景気をどうにかして欲しい」「いまの首相ではダメだから誰か他の人を」などとシレッと答えている。
「 きみがモテれば、社会は変わる。」
宮台教授の<内発性>白熱教室 著:宮台真司 より引用
ブーたれるくらいしか、方法がないと思い込まされている部分はある。
”個”として思考し、行動する人間へ。
おわり