gt-24o’s blog

教員として働きながら、学習・交流団体「教師塾」を主宰しています。わかるとできるの違いに注意しながら、思慮深く、大胆に書きます。

教員リフレクション・ワークブック

 

教員のためのリフレクション・ワークブック―往還する理論と実践

教員のためのリフレクション・ワークブック―往還する理論と実践

  • 作者: 武田信子,金井香里,横須賀聡子
  • 出版社/メーカー: 学事出版
  • 発売日: 2016/04/12
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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この本を使って、月に1度くらいのペースで振り返りをする仲間を募集中です。

お世話になっている一尾さんに教えて頂きました。

今回の振り返りです。

 

テーマ:「人の話を無条件に肯定的関心をもって聞いているか。」

→ このテーマを選んだ理由は、「聴く姿勢」を大切にしているからです。子どもとコミュケーションをとる際に、まずは問を立てて、聴くことを意識し、現状把握を行った上で、子どもたちと接してきました。

「聴く姿勢」について私が意識してきたことと、ロジャース傾聴の3条件を照らし合わせ?ながら振り返ります。

 

①    自己一致

カウンセラー自身が、人間としての自分自身が感じていること、考え、価値観、体験に気づいていて、それを否定したり歪めて、自分を隠したり、必要以上によく見せたりせず、そのままの人間としての自分を受け入れて、一人の人間としてクライアントの前で存在していること。

↑①~③参考サイト(http://www.ikeuchihideyuki.com/14318566054554

 

振り返り①

今年で教員として2年目でした。「できない自分」を受け入れる事が少しずつ出来るようになってきたように思えます。諦めではなく、「出来ない・知らない」を自ら認めてあげる。「出来ない・知らない」をスタートとしてどうすればよいのか自分で設定して一つ・ひとつクリアしていく大切さを学びました。

また、出来ない・知らないという体験は子どもへも還元ができる貴重なものだと感じました。

他者の意見をうのみにするのではなく、参考にすること。そして、自らの考えを大切にしたうえで、自らの行動に責任をとることを重要性に気付いてきました。

誰かが、こうしているからこうしようという「0人称」的な考えではなく、自分の考えと行動に責任をもつ「1人称」的な人間になる必要性を感じています。

「1人称」的な人間になるためには、教員間や生徒間との関係をメタ認知することが必要だと考え、実践中です。

 

自己評価①65/100

 

②    共感的理解

相手の主観的な見方、感じ方、考え方、受けとめ方を、その人の立場に立って、相手の身になって、みたり、感じたり、考えたりしようとすること。共感は、相手と一体となったり融合して同じように体験する同情や巻き込まれた体験とは異なって、カウンセラー自身の主体はいつもカウンセラーに存在し、そしてクライアントの主体もいつもクライアントに存在しています。

 

振り返り②

「聴く姿勢」を意識して、感じたこと

  1. 子どもの行動・言動の裏には必ずメッセージが隠れていること。
  2. 先生と話す子どもは、どういえば怒られないか?やりとりが早く終わるか?を考えていて、大人(教員)に半ばあきらめを抱いていること。
  3. 子どもは、本音を話しても良いのか?をジャブを打ちながら見極めている。
  4. 子どもが「この人の話を聞いてみようかな?」となる条件は、子どもの中で、子の先生は話を聞いてくれて、なんとなく自分のことをわかってくれようとする姿勢があるな・・・と思ってもらうこと?かなと。

 

などがありました。問題行動を起こした子どもや課題が出来ない子ども、悩んでいる子どもに正論をぶつけることは簡単です。対話を通して、子どもが本当に伝えたいこと(伝えたいことに子ども自身が気付いていない場合もある。)を受け取るために「共感的理解」が必要なのかと感じています。

「共感的理解」を意識する際に気を付けていることは、子どものことを決めつける(結論をつける)ことではないということ。どれだけ対話を重ねていても、私と、その子の間にある共感であって、他者(ほかの先生や保護者)との間にはまた違う関係が築かれていることを想像することが重要になるように思います。

1対1で時間がある場合は、対話をすることが出来ます。どのタイミングで、1対1の時間を作るのかが今後の課題です。

 

自己評価②

45/100

 

③ 無条件の肯定的配慮

クライアントがどうあっても、クライアントへの関心が変わらないという人間としてのクライアントの存在を受容しようとする心の姿勢です。この姿勢は、一人ひとり皆が異なった考え方・感じ方をすること、違う価値観をもっていることなどを心から認めており、相手と自分を等しくかけがえのない独自の存在として尊重するこころと現実的な態度です。

 

振り返り③

現在も指導している子どもの例ですが、その子は特別指導(指導室にて別室学習)を受けていました。指導に入る前も、最中も、先週も嘘をついてしまう子です。

私にも面と向かって嘘をついてしまいました。

今回の事例で言えば、「無条件の肯定的配慮」とは、どれだけ嘘をつかれても、なぜ嘘をついてしまったのかを子どもと共に考えることだと思っています。

嘘をつかれたから・・・というのはこちらの都合です。

嘘をついても罰を与えず、叱らず、私が悲しくなったことだけを伝える。「さあ、これからどうしようか。」と一緒に考える準備があることを伝えて、話し合うことなのかと考えます。

 

子どもの数だけ、接する態度や言葉が変化することは仕方がないように思えます。

しかし、自分の関心のある子にだけ、関心を向けるのではなく、

全ての子どもの関心に、こちらの関心を向けていくことが“無条件”にあたると思います。

正直、担任をもっていない私はまだ“無条件”にすべての子どもに関心が寄せられていない気がしています。

また、“肯定的配慮”に関しては子どもがどんな子であろうと、自分の考えを押し付ける事をしないこと。多角的な視点から子どもを見て、肯定的な声かけを行っていくことだと考えています。

去年の初任者研修の中で、自己肯定感を高めることをテーマに課題研究を行いました。

フレーミングをトレーニングするシートを用いて、子どもの自己理解と自己肯定感(自己受容感)について考える時間をとりました。

子どもたちに自信をもってもらうための取り組み、環境づくり、子どもたちとの接し方にはこれからもこだわっていくべきことだと考えています。

自己肯定感というより、子どもたちには「出来ない自分や、嫌いな自分丸ごと自分なんだ!」ってことをなんとなくでも伝えられるようにしていきたいです。

そういう意味で自己受容感という言葉にシフトしていきたいです。

 

自己評価③ 75/100

 

 

全ての振り返りを終えて、子どもとは向き合っているけど、同僚と向き合っていない気がしています。

先週、先輩に言われた、「子どもとは向き合うよね」という言葉が身に染みています。